朝、見慣れた道を自転車で走っていたときのこと。 いつもの交差点を青信号で渡ろうとしたとき、右側から同じく自転車に乗った若いサラリーマンが結構なスピードでぶつかってきました。 あっと気が付いたものの避けきれず私の右腕に体当たりされ、そのまま倒れる形に。相手の方は完全に信号無視でした。 その場で警察に連絡し、状況確認をして、お互いの連絡先を交換。 相手のサラリーマンの方は自転車事故対応の保険に加入しているらしく、そちらの担当者から追って連絡をもらうということになりました。 この時点で出勤時間はとうに過ぎているため、職場から心配と確認の電話が何度か入っていました。 焦りもあり右腕に少し違和感を感じつつもまあ大丈夫だろうと思い、出勤するために会社へ急ぎました。 今思えばすぐ病院に行けばよかったのですが・・・。 当時私は美容師をしていたので、右腕は大事な商売道具だったのですが、出勤したもののどんどん痛みが強くなり仕事になりません。 他のスタッフに迷惑をかけるので気がひけたのですが、やはり病院に行かせてもらうことに。 整形外科を受診したところ、右肘じん帯損傷との診断が。 さらに後日、MRIを撮ったところ肘関節に縦に大きなヒビが入っており、骨折の病名も追加される事になりました。 また怪我の為長期的に仕事ができなくなり、美容師の職を辞めざるを得なくなったのです。 ちゃんと青信号で渡っていたのに!?見落としがちだった交通ルール 後日、相手側の保険会社から連絡があり、私にも過失があると指摘されました。 完全に相手の信号無視だと思っていたのでこれにはびっくりし、理由を聞いたところ、そこは歩行者信号しかない交差点で、交差点の前には車両の一旦停止の標識がありました。 自転車は車両なので一旦停止を怠ったのが過失、また歩行者信号なので自転車の場合は信号を鵜呑みにせず確認をしなければならなかった、とのことでした。 相手のサラリーマンの方の過失度のほうが確かに大きいけれど、私にも落ち度はある・・・。 その日、一旦停止をしなかったことを悔やみました。 保険会社との話し合いの時も、その過失の割合で色々と揉めることになるのでした。 私は普段車に乗らないため保険会社に入っておらず、自分で調べればならず分からない事も多かったため、無料の弁護士相談窓口を利用しました。 過失割合の判断や、怪我の程度からみて慰謝料の相場はいくらか、弁護士を立てると費用はいくらかかるのか、など専門的な事を具体的に相談でき心強い味方になってくれました。 無料なのに親切にアドバイスをしてくれてありがたかったです。 自転車同士の事故でも、自転車は車両扱いになるので交通事故として慰謝料の請求ができるとのことでした。 といっても、交通事故の慰謝料の相場はいくらくらいなのか、自分のケースではどの程度が正当な額の慰謝料なのかさっぱりわかりません。 それに保険会社は交通事故のプロです。 プロを相手に交渉をするのはなかなか大変なことでした。 最終的に弁護士さんに代理で示談交渉を依頼し、慰謝料を100万円程度もらえることになりました。 その後半年近くリハビリを続け、現在は日常生活に支障がないまでに回復しましたが、やはり手を使う仕事はできず事務職に転職しました。 自転車に乗る以上、いつ自分が被害者になってもおかしくない。 また加害者になってしまうかもしれない。 この危機感を持って利用しないといけないんだと感じました。 忘れがちな交通ルールも、事故を防ぐためにもう一度確認することが大切なのかもしれません。