朝の通勤で、原付バイクを乗って駅まで向かっていました。原付バイクで目的地の駅まで7分ほどの距離で、何年も通っている道でした。その日は突然迎えました。
自宅から3分ほど走ったところで、10字路があり、そこはどちらが優先道路か判断が難しい道路です。
私が走っていた道は直線なのですが、相手が走っていた道はカーブになっています。私はミラーと目視で確認し、直進したところ、左側からスピードが出た車がすぐ手前にきていました。よけようと思った時にはすでにぶつかっており、きづいたら空を仰いでる状態でした。
その日は雲一つない晴天で、一瞬、夢の中にいるのかと思いました。
何人かが私の顔を覗き込み、突然どこからか「救急車!」と叫ぶ声が聞こえた瞬間、我に返りました。その時、全身に激痛が走りました。尋常ではない激痛でした。
ぶつかってきた車の方が電話をしているのが見えました。近くに大手病院があったため、すぐに救急車が来て中に運び込まれました。
救急隊員の方が、「お名前は?」「今日の日付はわかりますか?」「ご自宅の電話番号わかりますか?」と尋ねられましたが、答えられたのは名前のみで、あとは数字がぐるぐる頭の中で巡っているだけで全く思い浮かびませんでした。
救急車なんて乗るとは思ってもいなかった思いと、自分におかれた現状の不安と痛みで涙が頬を伝いました。病院に運ばれCT検査やレントゲンなどすぐさま受けました。CT検査は問題なかったのですが、足や手足を打撲し、手首を骨折していました。その後も吐き気に襲われ吐いたりしました。骨折は完治まで3ヶ月かかり、大変つらい出来事で、原付バイクの運転も怖くて暫くは控えました。